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『会議参加者全員で「自分たち」ができることを考える』~明快通信Vol.014~

2014年6月24日


おはようございます。

 

人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。

 

気が付くと、6月もあっという間に残り一週間。

忙しくて、あまり最近の記憶が無いと言う人がたまにいますが

心を亡くすと書いて、「忙しい」。亡くした心と書いて「忘れる」。

 

(漢字の表現力に感嘆しました)

 

今週も井上先生から人や組織に関する

ノウハウを取材して参りました。

 

今回のテーマは「会議におけるディスカッション」。

詳しくは本文で・・・!

 

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テーマ:会議参加者全員で「自分たち」ができることを考える

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前回、会議で活発な意見交換をするための

ポイントをお伝えしました。

 

意見交換が終わると、すでに解決策にいたるための

アイデアが出そろっています。

これからは、いかに解決策をみんなで採択していくかの

お話になります。

 

解決策を導き出すためにはディスカッションを

していくことになるのですが、このディスカッションにも

ポイントが2つあるんです。

 

何だと思いますか?

 

【ディスカッションの主題を見失わない】

会議でよくみる光景で、意見が活発に出る一方で

議論があらぬ方向に行ってしまったり、話が広がりすぎて

収集がつかなくなってしまったりすること、ありますよね。

 

こうなってしまうと、解決策までの道のりは遠くなり

時間がかかりすぎてしまうこともしばしばです。

 

だからこそ、議論の主題を参加者が認識していることが

必要になるわけです。

 

議論する主題は、「理由・原因」です。

ここをぶれさせてはいけません。

 

「理由・原因」が認識できているということは

進むべき目標を見据えられているということです。

 

では、どうやって、参加者に「理由・原因」を意識させるか?

 

これは、ディスカッションの中で

 

「何が原因でそうだと考えたのか」

 

を必ず話させるようにすることです。

 

例えば、お客様のクレーム解決策を議論しているなら

「今の窓口の人数では、お客様の詳しい情報を得る余裕がないので、

お客様の満足度を上げる施策が打てないのだと思うからです」

という具合です。

 

それに対して、誰かから、

「お客様の情報を詳しく知るだけで、

クレームがなくなるでしょうか?むしろ私たちが、

商品の良さや使い方を伝えきれていないからではないでしょうか?」

 

という意見が出されるかもしれません。

 

また他の誰かは、

「お客様の情報を知ることも、商品の良さや使い方を伝えることも、

つまり私たちの接客時間の問題ですよね?だとすると、受付窓口を

増やす方法は、私たちの解決策になるんじゃないでしょうか?」

と話すかもしれません。

こうしていくと、

「なんとなくそう思った」なんてことは言えなくなります。

 

そうしていくことで、ディスカッションの路線も脱線することなく

進んでいきます。

 

 

【常に「We」を意識する】

2つ目は、「We」を意識させることです。

 

「We」は「私たち」と訳されますよね。

 

なぜ「私たち」なのか?

これは、会議で、「傍観者」を作らないためです。

 

自分に関係のないことについては意識を払わない、

会議に対する参加意識が低い人は必ずいるものです。

 

そうすると、なかなか雰囲気も良くなりませんし、

会議へのモチベーションも高くなっていかないわけです。

 

たとえば、発言する際に

「クレームをなくすために私たちが取り組むべきことは

受付窓口を増やすことだと思います」

 

というように意識的に「私たち」という言葉を

参加者全員が使うようにするのです。

 

前回お伝えした「意見交換」の時は、

個々のアイデアを出していくことが目的だったので

主語は「私」であるほうがいいのです。

 

一方、ディスカッションでは「私たち」に主語を切り替えることを

敢えて宣言することも有効です。

 

「自分」ができることから、「自分たち」ができることに

発想を変えていく。

 

これは、議論の結論を実行に移す際にも、

実行部隊以外の社員にもその重要性がわかりますし、

他部署からのフォローも得やすくなるといった

副次的効果もあります。

 

 

【ディスカッションの行く先】

 

以上の2つのポイントは、我関せずという傍観者を作らないことや

問題・課題の近くにいる人が個人攻撃を受けるようなことを避け、

参加者全員で、解決策にたどり着くために必要な要素です。

 

とはいえ、議論というのは、時に衝突しやすいものです。

 

あえて衝突すべき議論もありますが、

より建設的な場にするために、ぜひ、この2つのポイントを

意識したディスカッションを進めてみてくださいね。

 

ではまた来週お会いしましょう。

 

井上 健一郎

 

 

■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■

 

編集担当の佐藤です。

 

ディスカッションの訳は「討論、討議、議論」。

それぞれ、ある事柄について意見を述べあうような意味を

含んでいるようです。

 

討論になると意見を出し合って、議論をたたかわせると

いったニュアンスも含まれるようですね。

 

先日、仕事で相手にどうしても分かってほしいことがあり、

いろいろと頑張ってみましたが、うまく伝わらず。

 

相手の心にどうやったら届くのか、悶々としました。

 

今思うと、自分のことを伝えることにばかり目が行き、

相手のこともお構いなし。それは伝わるはずもなく。

 

何と戦おうしていたのかと思います。

 

今思えば、提案と対話でよかったはずで、

自分のことばかりを考えていて、

「自分たち」がなかったんですよね。猛省です。

 

また次回のメルマガでよろしくお願いいたします!

 

佐藤明日美

 

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