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『社員に辞めてもらおうか悩んだ時に考えること』~明快通信Vol.030~

2014年10月14日


おはようございます。

人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。

 

サザエさんの波平の声優で有名な故・永井一郎氏。

波平の声の収録時には、必ずスーツでスタジオ入り。

理由は、波平が商社のサラリーマンだから。

 

(長年愛された声の主は、見えないところでも役になりきる人でした)

 

今週も井上先生から人や組織に関する

ノウハウを取材して参りました。

 

今回のテーマは「社員に関するお悩み」。

詳しくは本文で・・・!

 

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テーマ:社員に辞めてもらおうか悩んだ時に考えること

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会社と言えど、人と人の集まりですから、

衝突したり、相性が合わなかったりすることがあるのは必然です。

 

経営者も人間ですから、心の中で「辞めさせるぞ(怒)」と

いった荒ぶる気持ちが湧きあがることもあるでしょう。

 

とはいえ、とても繊細な話でもありますので、

もし、社員に辞めてもらおうかどうか悩んだ時に、

考えてほしいことをちょっとまとめてみたいと思います。

 

【会社から見た社員に辞めてもらうタイミング】

 

みなさんは、どんな時に社員に辞めてもらおうと思いますか?

能力が会社の期待しているレベルに達しない時や

相性(好き・嫌い)がどうにもならない時

いろいろ挙がってくると思うのです。

ただ、私が思う「決定的」なタイミングは

2つだと思っています。

 

(1)組織運営上、周りに悪影響を与えているとき

(2)意識(仕事への姿勢)が好ましくないとき

 

 

【(1)周りへの悪影響】

 

例えば、こんな事例を思い浮かべてください。

目標管理のみを評価している会社で、

「目標だけやっていればいいんでしょ?」という

成績優秀な社員が出てきます。

 

そして、ルールは守らない、他の社員を巻き込み、

会社の悪口を言う。ひいては、そんな社員ごと引き連れて

会社を辞めてしまうという話もありますよね。

 

こういう社員というのは、組織が病む原因となります。

 

個人としてどんなに優秀でも、

組織のパフォーマンスを絶対的に下げる人材なわけです。

 

【(2)意識(仕事への姿勢)が好ましくない】

 

社員が10名を超えるあたりから、

こんな命題が持ち上がることがあります。

 

ギリギリ1人分しか働いていないけど、すごく一生懸命で

チームを明るく、良い雰囲気にできる社員。

 

このギリギリ1人分しか働かないけどスタンスは好ましい社員は、

辞めさせるに値するのか?

 

この時、力量やスキルが著しく劣っていて、

周囲にも悪影響を与えているのであれば、

うちの会社ではやっていけないという判断が下されて

然りだと思います。

 

ただ、「人手」として業務をこなしていきながら

チームを活性化できる社員なのであれば、

そういった社員に働いてもらえない会社というのも

いかがなものだろうと思うわけです。

 

会社のすべての業務に知的生産性を求めるのであれば

難しいかもしれませんが、決してそれだけで会社が

回っているわけではないのですから。

つまり何が言いたいかと言いますと

会社を辞めてもらうタイミングとして

力量やスキルよりも考えるべきは、

「意識」、言い換えれば仕事への姿勢です。

もし、そこそこの力量やスキルがあっても、

意識が低い社員の仕事の質は向上していかない可能性が

やはり高いと思うのです。

それに加えて、前述したとおり、

周りへの悪影響が出る可能性も高いです。

 

中小企業の限られた人的資源を割くにはあまりに高いコストですよね。

 

【タイミングの測り方と伝え方】

 

前述したような社員がいたとします。

とはいえ、とても繊細で、会社にとっても大事な問題です。

 

「この社員、難しいな・・・」と思った時には、

まず、この状況をその社員に向かって宣言しましょう。

社員に最低でも一回以上の改善を求めます。

 

「このままの仕事のやり方をしてるとうちじゃ評価できない。」

 

社員が「頑張ります」と言うのなら、経過を見ます。

 

宣言から少し経ったら「できてるか?」と確認します。

 

社員自身の評価と上司からみた評価を擦りあわせ、

できていないなら「このままやっていくのは難しいと思わない?」

という流れになっていきます。

 

「もし、今後も働いてもらうなら、

スキルや姿勢を鑑みて、この役割をやってもらうことになるから、

そうなると今と同じ水準のお給料は払えないよ」と

いったことも伝えていくことになるでしょう。

 

この時、注意したいのは、この評価が主観や好み、

恣意的になりがちで誤解が生まれやすいということです。

 

こういったことも見据えて、

客観的な尺度の一つとして、評価制度のような基準があることは

組織を潤滑にしていく一つのポイントだと思っています。

 

人で悩んでいて、踏ん切りがつかないときには

その社員が持つ「組織への影響力」、「力量や意識のバランス」に

目を向けてみてくださいね。

ではまた来週お会いしましょう。

 

井上健一郎

 

 

■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■

 

編集担当の佐藤明日美です。

 

気づけば、この明快通信も30号となりました。

「読んでますよ」というお声掛けをいただくたびに

少し心が温かくなります。

 

本当にありがとうございます。

 

これからも井上さんの話す「なるほど」なお話を

皆さまにお届けできるよう、私自身も個人的に

スキルアップしていくぞ!という強い想いでおります。

 

また次回のメルマガでよろしくお願いいたします!

 

佐藤明日美

 

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