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『ダメなものをダメと言う時に気を付けること』~明快通信Vol.039~

2014年12月16日


おはようございます。

人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。

 

1957年コンピューターに最初に英語を教えた人は、

グレース・ホッパーさんという女性だったんだそうです。

コンピュータの不具合に「バグ」という言葉を使った人でもあり、

COBOLという言語の開発者でもあります。

まだまだ男性中心の時代に、コンピューターという新たな分野で

活躍し、その後、海軍でプログラミングを79歳まで担当されてたとか。

その貢献が認められ、没後、ミサイル駆逐艦に名を冠されたんだそうです。

 

(相田みつをさんではないですが、一生パワフル一生成長)

 

さて、今週も井上先生から人や組織に関する

ノウハウを取材して参りました。

 

今回のテーマは「組織運営」。

詳しくは本文で・・・!

 

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テーマ:ダメなものをダメと言う時に気を付けること

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みなさんが社員や部下のダメなところに気づいた時

どうされてますか?

 

「ダメなものはダメだ」と言えますか?

 

言える方は、どんな言葉、どんなシチュエーションで伝えるのでしょう?

 

言えない方はどんな心配をされているのでしょう?

 

私のサラリーマン時代の経験から、そんな社員との付き合い方について

考えてみたいと思います。

 

【私を救ってくれた上司】

 

実は、私もご多聞に漏れず、サラリーマン時代に、

辛い時期がありました。

 

会社で孤立し、思うように評価されない時期を30代に経験しました。

そんなわけで、おおよそ3年の間、グレまくっていました。

当時、思っていたことと言えば、

 

「業績も上げて結果も残してるし、

なんでこんな目に合わなきゃいけないの?」

 

その当時、課長職の立場についていて、会社からは

絶対的成果やチームコントロールを期待されていたのに、

チームを優先するあまり、現場から見た会社批判のような視点を

持っていたんです。

 

でも、それを周りの誰も、私に言ってくれなかった。

だから気づくこともできずに、悶々としていました。

 

その時、ある上司が呼び出してくれて

「お前はさ!!」と言って、自分の周りの人たちが言っていることを

ズバッと言って、教えてくれたんです。

 

そのとき、初めて周りから自分がどう思われているかがわかりました。

 

そして、その上司はこうやって締めくくってくれたんです。

 

「お前は、こういうところが長けてる。だから、そのうち、

こういうセクションに引っ張りたいと思ってるよ」

 

この一言で腐らずに済んだのです。

 

【フィードバックが効果的な関係作り】

 

この時、実感とともに、マイナス面もズバッと言うし、

プラス面にも言及してもらえることのありがたさ、大切さを知りました。

 

それからは、部下にはダメなところも言うし、

良いところも積極的に伝えるようになりました。

 

特に、その当時、一番ダメな社員と

一番多く飲みに行くようにしてました。

「お前は自分の事を全部話して、俺はそれにフィードバックするよ」と

言って、どうでもいい話も仕事の話も随分しました。

本人には、「お前はさ、チャレンジャブルだけどさ、

ほんとにおっちょこちょいだよね。だから評価は悪いよ。

わかってるよな。けどさ、その手数の多さはお前の良いところだから

減らすなよ」と言ってました。

 

ここで私が言いたいのは、これが正解とか、

ダメな社員と飲みに行けということではなく、

「だから評価は悪いよ」という一言をはっきり伝えても

大丈夫なコミュニケーションをとり、

信頼関係を築いておくことが、自分にとっても、その社員にとっても、

チームにとっても大切だという事なんです。

 

コミュニケーションもないまま、叱りつけて、背を向けることで、

溝がドーンと拡がり、その社員は、救われないマイナス面の不穏な空気を

チーム全体にまき散らすようになります。

 

それが一番チームや組織にとって、

避けなくてはいけないことだと思っています。

 

【マイナス面を伝える時に】

 

そして、部下のマイナス面を発見したときにも

気を付けていることがあります。

 

例えば、「口数が多い」「余計なことを言う」という社員。

 

実はこのマイナス面、「頭の回転がすごく早い」という部分から

起きているかもしれない。

このとき、「余計なこと言うな」「しゃべるな!」と言ってしまうと

部下によっては、「わかりました。もうしゃべりません」と

なってしまうかもしれません。

 

なので、そんな社員には、

早い反応や瞬発力を活かせる可能性を潰したくないので

「余計なこと言うな!」ではなく「言葉を選べよ」と伝えます。

 

ここで私が言いたいことは、マイナス面の指摘は、

その裏に潜んでいるかもしれないプラス面を相殺する可能性が

あるということです。

 

私たちの脳みそは、足りない部分を補おうとする力がすごく強いので

人のダメな部分やマイナスな部分には、すごく敏感です。

一方、プラス面は、意識的に見ていかないと

気づくことができないんです。

 

だから、マイナス面を見つけたら、意識的にプラス面を考える。

そのマイナス面に対して、どう丁寧に対応できるか考える。

 

そして率直なフィードバックができる関係性を日頃から大事にしておく。

 

みなさんも社員や部下のダメな所を見つけた時には

ぜひ、考えてみてくださいね。

 

ではまた来週お会いしましょう。

 

井上健一郎

 

 

■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■

 

編集担当の佐藤明日美です。

 

マイナス面を言われるほうとしてみたら、

やはり悔しかったり、落ち込んだり、

何も感じない方はいないと思います。

 

ただ、悔しいし、落ち込みもするけれど

『言われる得(徳)』というものがあるとも思っています。

 

伝えてもらえるありがたみ。

 

自分を俯瞰できる範囲が拡がるチャンス!と思う。

 

ただ、私自身は、性格上ちょっとだけ落ち込むのは自分に許してます。

 

また次回のメルマガでよろしくお願いいたします!

 

佐藤明日美

 

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