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『組織に新しい人が入った時、リーダーが考えること』~明快通信Vol.020~

2014年8月5日


おはようございます。

 

人事評価システム『明快』事務局の佐藤明日美です。

 

半夏生(はんげしょう)という花は、

花がとても小さいので、虫が花と認識し近づいてくれるように

花に近い葉を、白くして花に見せかけるのだとか。

 

(自分の特徴を知り、生き抜くすべを知る。植物のすごさ)

 

 

今週も井上先生から人や組織に関する

ノウハウを取材して参りました。

 

今回のテーマは「リーダー論」。

詳しくは本文で・・・!

 

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テーマ:組織に新しい人が入った時、リーダーが考えること

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新しい人がチーム・組織に入ってきた時にリーダーが

まず、するべきことは何でしょうか?

 

おそらく、多くのリーダーが、チームの目標や方針、

ありたい姿、あるべき姿を伝えて、方向性を共にすることを

考えるのではないでしょうか。

 

まさに理想というべき、アプローチだと思います。

 

が、みなさん、ここでアプローチを止めてしまっていませんか?

 

「今年は100社に商品を売るのが目標だ!」

 

ずっと一緒にやっているチームの一員であれば、

ここで、各々がすべきことは見えているのですが、

新しく入ってきた人には、「すべきこと」「できること」が

見えているという事はほぼ皆無なのです。

 

つまり、新しく入ってきた人へ目標を伝えることは、

チームの一員となるスタート地点でしかないのです。

 

ここから走り出してもらうためには、

私は、「できることを考えてもらう」ことが必要だと思っています。

 

なぜだと思いますか?

 

それにはまず、「チーム」の最高の状態を

考えることが必要です。

 

 

【「チーム」の最高の状態とは?】

 

いきなりですが、質問です。

 

そもそもチームが最高の状態ってなんでしょうか?

 

私が考える最高の状態とは、

個々が自立した相互依存状態がかなっている事。

 

相互依存というと、日本語にあるマイナスなイメージを

抱きがちですが、相互協力をしながら、

相乗効果を生み出すような関係性です。

 

相互依存の根底には、各個人が自立していることが

求められます。言い換えると、各個人が自分のできること、

自分のすべきことを理解し、実践できていることが

大前提となります。

 

その結果、チームとしてさらに大きな結果を残すことができるのです。

 

さきほど、新しい人がチームに入ってきた時に

目標を伝えただけではいけませんよというお話をしましたね。

 

チームの最高の状態「相互依存」状態を目指すに当たり、

各個人が「自分のできること」、「自分のすべきこと」を

理解していることは必須条件になります。

 

つまり、目標を伝えた後に、新しく入ってきた人が

この自分のできることとすべきことを理解していなければ、

この人たちは走り出してくれないわけです。

 

【できることを考えてもらう】

 

ではどうするか?

 

新しく入ってきた人に目標や方針を伝えた上で、

「だとしたら、君は何ができる?」と聞いてみて欲しいと思います。

 

イメージしやすいように、上司と部下の会話を取り上げてみましょう。

 

上司:「うちのチームは、この商品を100個売ることが今期の目標だ。

だとしたら君はこのチームで何ができると思う?」

 

部下:「マーケティングの知識を生かして、市場調査や

WEB戦略の改善や提案ができると思います」

 

上司:「得意なことは活かしてほしいね。それ以外はどう?」

 

部下:「事務のあたりが手薄なので、この辺の戦力強化をしては

どうでしょうか?」

 

上司:「たしかに、そこは課題だが、人は増やせないんだ。

どうにか事務の強化をしたいとは思っているが

君はどう思う?」

 

部下:「事務強化の即戦力にはなりませんが、

事務をしている●●さんのこういった業務だったら、

引き受けることができると思います。そうすれば、

●●さんのできる業務の幅がさらに広げられませんか?」

 

これはとてもわかりやすい例ですが、

このように、相手に考えさせて、引き出していく。

注意してほしいのは、目標が一緒だからといって

チームのみんなが同じものをみているとは限らないという事です。

なので、このチームで何ができると思う?と聞いたときに

こちらの思惑と全く異なる答えが返ってきても、

当然と言えば、当然なのです。

 

むしろ、どうしてそう考えたのかという認識のギャップを

埋めていくことに焦点を絞り、その上で、

もう一度、できること、すべきことについて

部下に考えてもらってほしいと思います。

戦力を強化し、強いチームを作るうえで、

新しい人をいかに迎え入れて、走り出してもらうか?

 

ポイントはお分かりいただけましたでしょうか?

 

ではまた来週お会いしましょう。

 

井上健一郎

 

 

■編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■

 

編集担当の佐藤です。

 

自分が新しい環境に入った時の不安を思い出します。

毎日が手さぐり。知らない、見えない要素が

たくさんあり、それらを紐づけることもできない。

 

ただただ、毎日、

できることをやり続けることしかできない。

 

ただある日、ぼんやりと見えていた景色の輪郭が

はっきり見えたときに、その面白さに気づきます。

 

自分が見ようとしていた景色はこれだったのかと。

そして、それが枠で切り取られた写真のように平面でもなく

奥行きも高さも幅も、見えないところまで続いていることに

気づくわけです。

 

そんなときは、やっぱりちょっとワクワクしますよね。

 

また次回のメルマガでよろしくお願いいたします!

 

佐藤明日美

 

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